Momoko 以前より打ち合わせをさせて頂いたコラボアイテムがいよいよ9月より販売になりますが、打ち合わせ以外でお話しをゆっくり聞くタイミングがなかったので今回私の連載でその機会をつくってもらいました。
buggy 何か改まってそう言われると緊張するな(笑)。
Momoko 「VOGUE JAPAN」や「FIGARO JAPAN」や「NUMERO TOKYO」などのファッション誌やUN3D.も含めファッションとの関わりがすごく深いような気がしますが、それはbuggyさんが意識的にそうしているのですか?
buggy 特に意識的に関わりを持つようにしたというよりは僕の画風やテーマのせいかもしれませんね。世間のより多くの人が認識できるキャッチーで時代を彩る象徴的な人物(EX.スーパーモデル、セレブリティ、アーティスト、ファッションデザイナーなど)を選びポートレートにし、本来にはないイメージを描き加えた独特のイラストだから。ファッションの世界に身を置く人をテーマにしていることも多いからその流れは必然なのかもしれない。
Momoko たしかにセレブリティやアーティストなどパパラッチが撮影したプライベートショットなどをベースにbuggyさんが描き加えた親しみやすさと哀しさや恐怖だったり相反する部分が絶妙にバランスで組み込まれたアートはもの凄くキャッチー。Tシャツなどにしやすいからファッション界としては注目せざる得ないパワーがあるし、何だか中毒性があるような気がします。
buggy ポップアイコンやファッションアイコンなどが持つセンセーショナルで独特な雰囲気に僕のフィルターを通したプラスαでその人物の持つパワーを倍増させたポートレートを描くのは好きだね。
Momoko buggyさんのセンセーショナルなポートレートなら海外でも支持されそうですね。
buggy 以前グループ展での参加はありますが僕個人ではまだしたことがないので、それはやってみたいと思っています。特にニューヨークやロンドンでやってみたいな。Momokoちゃんは考えていないの海外進出は?
Momoko 私もブランド設立当初からそれは視野に入れて常に仕事をしています。まずはアジアだとは思いますが、ニューヨークいいですね。そもそもbuggyさんがアートの世界に足を踏み入れたのはなぜですか?
buggy ごくごく単純な理由で子どもの頃からやっぱり描くことが好きだったからかな。僕自身は大学も美大に進みたかったけど親に反対され大学は普通に経済学部を卒業したんです。でも描くことへの熱意はまだまだあったから、改めてデザイン専門学校に入って、卒業してからはしばらくデザイン事務所で仕事をしたりして。そこから独立して今に至る感じ。子どもの頃は“アラレちゃん”の絵ばかり描いていた(笑)。大人になって初めて衝撃を受けたのはアンディ・ウォーホルかな。映画も僕の大切なイメージソースなんだけど、タランティーノの『パルプ・フィクション』は本当に印象に残っている。今日着てきたシャツもたまたまパルプフィクションのシャツだったね(笑)。
Momoko 9月15日のVOGUE FASHION’S NIGHT OUTでするbuggyさんとのコラボイベントが楽しみ。UN3D.のORIGAMIトートに目の前でbuggyさんがペイントをしてくれるなんて贅沢!buggyさんと相談して選んだ瞳の絵をまずはスクリーンプリントしてからアクリルペイントでプラスαしてくれる世界でひとつの作品が完成するスペシャル感はたまりませんよね。
buggy 一からではないけど、ライブで見てもらえる機会はそうそうないから、僕もお客さんのリアルな反応が楽しみたいですね。