UN3D.とはどんなブランドですか?
今まで関わってきたヤング系ブランドとの最大の違いはトレンドを追う必要のないところ。 私もそうですが10代~20代で一生懸命トレンドを意識したオシャレをして、30代になると自分のオシャレの基軸みたいなものができあがり、 一過性のアイテムばかりでオシャレをすることがなくなりますよね。そんな30代からの大人に向けモード感ある、こだわりのリアルクローズを提案するのが『UN3D.』なんです。
UN3D.とはどんな意味が込められているのですか?
『UN3D.』は「UN STANDARD」→常識や固定概念にとらわれない。
「UN SIMPLE」→ベーシックだけでないディテールのあるデザイン性。
「UN SIMILAR」→時代や流行にとらわれない。
様々なアンチテーゼを表現していきたいと思ってこのブランド名にしました。
だからブランドをスタートするときに真っ先にする細かなリサーチをしてブランディングをするのではなく服のデザイン自体を最優先にし、そこに共感してくださる方に買って頂くというスタンスで始めさせて頂きました。世の中で定番とされているベーシックを私が今さら追求する必要もないと思うのでオリジナリティを大切に『UN3D.』らしい世界観を色濃くだしていけたらいいなと思っています。
アイコニックなデザインはありますか?
一番アイコニックなのは折り紙を折ったようなプリーツ、折り紙プリーツ(ORIGAMIプリーツ)。
プリーツはすべて職人さんの手で一本一本加工しているハンドプリーツを採用しています。このORIGAMIプリーツはブランドタグ、ショッパー、コートの背裏などにも施しブランドの顔となるディテールです。「ORIGAMIプリーツ」のパンツやスカートはブランド発足時よりシーズンごとに素材を変えだしている定番的人気のアイテムになっています。
そして今季では折り紙のように実際手で折ってデザインした立体的なディテールをコートやシャツに採用。プリーツやタックは構築的なシルエットを生むアイデンティカルなデザインとして、これからもずっと継続していきます。
あとはアシンメトリーなアンバランスさやドレープを上手く使いトレンド以外の部分でブランド性を表現しています。
セレクトショップに並んだときにタグを見なくてもディテールを見ただけで『UN3D.』とわかって貰えるようなアイコニックなブランドになるといいなと思っています。
このFWのコートは襟もバックスタイルも
ORIGAMIのようなタックを使って構築的なデザインになっています。
上のタグがなくてもこの背裏に入ったプリーツでブランドを認識してもらえるようになるのが理想です。
ブランドのアイデンティティともなるタグは
アイコンのORIGAMIプリーツを使っています。
プリントもUN3D.らしさを表現する大切なディテールのひとつ。
アート作品のようなテキスタイルが理想です。
ファーストシーズンからずっとこのアートの作者でもある
アーティストの佐々木香菜子さんに描いていただいています。
母になってデザインに対する価値観の変化は何かありますか?
子どもを産む前と産んでからでデザイン性や価値観にブレはありません。むしろ母になったからと言って
絶対に変えたくないと意識していた部分です。もちろん子どもと生活する上での機能性の部分での気づきはたくさんあります。
やはり動きやすさ、洗濯のしやすさは機能性の部分で大切なファクターなのでこれからデザインイメージは変えずにアップデートをしていきたいとは思っています。デザインをしてきて今まで余り意識することのなかった部分が見えてきたということは子どもを持ったことで視野が広がった部分ですね。
結婚して約1年、ママになって約5か月プライベートで何か変化はありますか?
結婚するまでは週末に遊びに繰り出さないことが不思議なくらいでした。もちろん夜中まで遊ぶので朝は本当に苦手でしたし。皆さんが私に抱くイメージ通りと言うか(笑)でも彼と出会い、今の家に引っ越しをしてからは外で夜中まで遊ぶというよりかは自宅の居心地を良くする事が最重要になり夜遊びというのが自然と封印されました。だから今では自宅に友人を呼んでご飯をする機会が増えています。残念ながら私にお料理をするイメージがまったくないみたいですが。
週末の過ごし方も最近鎌倉に小さなウィークエンドハウスを借りたのでのんびりと友人ファミリーと過ごしたりしています。よく私が太陽の光を浴びていること自体驚かれますが、こう見えて子どものころはかなりのアウトドア派。実は今キャンプ熱が再熱していてこの夏に家族でアメリカをキャンピングカーで旅をする事が今一番の楽しみなんです。彼と息子と3人、ファミリーとして出かける初めての旅行がキャンプ。やはり私のイメージとはかけ離れていますかね(笑)。
実際自分に息子ができるまで「子ども好きか?」と聞かれたら、「そうでもない」と答えていた私の母性が息子の誕生によってすごく覚醒された気がします。ぐずって大変な日もスヤスヤと安堵の表情を浮かべ寝ている息子の寝顔を見ると疲れていたことを忘れてしまうし、ずっとそれをぼんやりと眺めていたいと思うとても愛しい時間です。今日できなかったことが次の日にはできるようになったり、日々少しずつ成長していく息子の姿を目にすることは今までの人生で感じたことのない幸せ。毎日が思い出の積み重ねで、毎日成長していく息子の成長記録が今は日課になっています。まだ話せない息子が全身を使って意志を伝えようとする姿は人の原点を感じさせてくれるし、駆け引きのまったくない真っすぐな気持ちを目の当たりにすると私自身の気持ちもきれいにリセットされます。
バッグの中にはカメラと赤いリップは何かしら絶対入っています。
このピアスはUN3D.のもので今ヘビロテ中です。
カメラは持ち歩き用にはコンパクトなSONYがお気に入りです。